今日は小さなワークへのスタッド溶接についてご紹介します。
先々代より大変お世話になっている同業者さんからスタッド溶接のご相談をいただきました。
ある試作部品のため、詳しくはご紹介できませんが、直径40mm足らずのワークや30mm×45mmほどの長方形のワークに精度良くスタッドボルトを溶接できないかという内容でした。
(ブログ掲載許可は頂いております。)
ご担当の常務さん(社長の息子さん)と弊社にてNCスタッド溶接機を前に加工方法を模索しました。
スタッド溶接をするためには、アースクランプでワークを固定して、ワークに電流が流れるようにしなければなりません。
しかも、溶接の邪魔にならない位置をクランプする必要があります。
一つ一つのパーツでは小さすぎて、上手くクランプできないため、いくつかを一度に加工することにしました。
次にクリアしなければいけないのが、電流の流れです。
それぞれのパーツがバラバラにならず、かつ、電流が十分に流れる最少量だけ、各パーツを母材にジョイントします。
ジョイント量が多過ぎると母材から、パーツをばらす際に苦労します。
かといって、少なすぎると電流がうまく流れず、溶接不良になります。
そこで、いろいろなジョイント量で10個を取り合わせして、レーザーカットした板をさらに外形をきりの良い寸法で切断したものを支給していただきました。
ステンレスSUS304 HL 1.5t(片面SPV)です。
使用するスタッドボルトはM3、長さ8ミリと15ミリの雄ねじです。
テスト加工の結果、条件を揃えれば、難なく加工できることが確認できました。
テスト結果を踏まえて、本製品をレーザーカットして、支給していただけます。
スタッド溶接のみでもお気軽にご相談ください。