今日は犬用ステンレス製トイレ・トレイのいたずら防止プレートの改良の経緯についてご紹介します。
いたずら防止プレートは、犬用ステンレス製トイレ・トレイをモニターしていただいていた知人の要望で製作しました。
販売開始当初は、市販のパンチングメタルをトレイの大きさに合わせて切断したものをグラインダーでバリ取り処理をして、納品していました。
グラインダーで全ての角部を丸く削っていましたが、加工にとても時間がかかる上に、いくら念入りに角面取りをしても、気をつけて扱わないと、お客様が怪我をされる可能性があります。
また、洗浄の際にタオルなどがひっかかり、お客様のお手間をとらせることにもなります。
そこで、何かよい方法はないか、ずっと社員(家族)と相談し、考えていました。
突起部が露出しないよう、周りに枠をつけることも考えましたが、お手入れがしにくくなることと大幅なコストアップにつながることから、縁ありのパンチングメタルを自社で製作することにしました。
多数の穴を打ち抜き加工すると、板に歪が生じます。
特にステンレス鋼板は鉄やアルミに比べ、歪が大ききなる傾向にあります。
穴の大きさや間隔を変えて、いくつも試作しました。
歪が使用に差し障り無い程度に抑えられる穴径とピッチを探りました。
孔径が大きすぎると、ワンちゃんの爪がシートに届き、いたずらしやすくなりますし、人の指も入るため、穴に指を入れて持ったり、回転させたりしますと、穴のバリを除去していても怪我をする危険があります。
次に形状を見直しました。
今までは板の状態のものをトイレシートの上に置いて、その上に押さえ枠を載せていました。
「ぺらぺらしていて、扱いが少し難しい」というお客様の御意見もいただきました。
また、万が一、ワンちゃんが抑え枠をはずしてしまうと、その下のいたずら防止プレートも簡単にはずされ、トイレシートまでいたずらされてしまいます。
その際、いたずら防止プレート(パンチングメタル)の切断面が露出し、ワンちゃんが怪我をする恐れもあります。
そこで、トレイ内部に装着する中板を一回り小さくし、いたずら防止プレートを中板と同じ形状に曲げ加工して、トレイと中板の隙間に差し込むことにしました。
曲げ加工することにより、歪みも若干矯正できます。
しばらくの期間、このタイプを販売していました。
お客様からいただいた声の中に
「穴のあいていない部分におしっこがついてしまうので、穴のあいていない部分がもう少し少ないともっといいのですが・・・。」
という御意見がありました。
この声を聞き、早速他のお客様にも何人か御意見を伺いました。
「気にならない。」というお客様が多かったのですが、「穴のない面積が少ないに越したことはない。」という御意見もいただき、またまた思案の日が続きました。
メッシュや金網での代用も考えましたが、ウンチが線の重なる隙間にこびりつくなど、お手入れが大変になるという理由で、やはり、パンチングメタル仕様を模索することになりました。
加工順を変更したり、金型に細工するなど、試行錯誤の結果、ほとんど歪みなく、しかも、穴経を大きくして、開口率をあげることができました。
開口率が旧モデルに比べ、1.5倍以上にアップしました。
写真の上側が普通にタレパンで打ち抜き加工したもの、下側が工夫して製作したもので、現行モデルです。
弊社ではお客様はじめ、愛犬家の方々のご意見を伺いながら、より良い製品作りを心がけています。
お客様一人一人のご要望に応じての特注品のご注文にも柔軟に対応しています。
お気軽にご相談ください。
犬のトイレ・トレイでお困りの方はタレパン工房の犬のトイレ専門HPを是非、ご覧下さい!