今日は、タレットパンチプレス(タレパン)でパンチングメタルのような多数個穴があいているプレートを製作する際に問題になる、打ち抜きによる歪の軽減方法について、紹介します。
タレットパンチプレスで、多数個穴を打ち抜く加工をすると、せん断応力とワークを何度もたたくことによる母材の伸びなどの要因で、板が反ります。
反った板をレベラーにかけて、歪を修正するという方法もありますが、弊社では、なるべく反りや歪を生じさせないで加工する方法を試みています。
まず第一に、金型と機械のメンテナンス。
金型が摩耗してきますと、「切れ味」が悪くなり、せん断応力が大きくなり、抜きバリも大きくなります。
そのため、耐摩耗性の高いコーティングされ、加工時にオイルミストを噴きつけながら加工できる金型を使用し、こまめに研磨します。
次に、金型の面圧の調整。
加工するワークの素材(ステンレス、アルミ、鉄、銅など)や板の厚み、穴径やピッチにより、加工に使用する金型を選定します。
面圧が大きすぎると、逆反り(かまぼこ状)してしまいます。
その他の対策として、加工順を工夫したり、成形金型を利用する方法、一度に数個の穴をあけられるクラスターパンチを使用するなどの方法も用います。
今までの経験から、加工方法を選定し、加工します。
うまくいかなければ、歪み方を見て、対策を講じ、再度トライします。
(下記の写真の左は調整失敗、右は成功!)
ロール成形機を通して、歪を修正することもあります。
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